社会福祉法人とは?
社会福祉事業とは社会的な弱者の生活を支援するための事業を言います。この社会福祉事業を行うことを目的とした法人を社会福祉法人と言います。
株式会社とは異なり、株主の利益を最大化を使命とするのではなく、利用者の生活を支援することが社会福祉法人の使命となります。
利用者の生活を支援するために、土地、建物、器具備品、車両などを保有し、利用者の生活が続く限りを支援することが社会福祉法人には求められています。また、株式会社と違い、不採算だからと言って事業から撤退するということも当然認められません。
(参考:社会福祉法人法第2条)
社会福祉法人が行う事業とは?
社会福祉法人は主に①社会福祉事業を行い、その他に②公益事業や③収益事業を行います。
1.社会福祉事業
社会福祉事業には「保育園」「特別養護老人ホーム」「デイサービスセンター」「ホームヘルパー」「障害者生活支援」「障害者就労支援」などがあります。
2.公益事業
公益事業とは、社会福祉と関係のある公益を目的とした事業を言います。例としては、「ケアプラン作成事業」「老人保健施設」「診療所」などがあります。
3.収益事業
社会福祉法人においても、利益をあげるための事業を行うことが認められており、これを収益事業と言います。但し、収益事業で得た利益は、社会福祉事業や公益事業に活用することが求められます。
例としては、「駐車場収入」「福祉用具販売」などがあります。
社会福祉法人の運営上の注意点とは?
社会福祉法人運営上の主な注意点は以下の通りです。
・価格は法人で自由に決めることはできず、国が定めた価格でサービスを提供する必要があります。
・近年、社会福祉法人の中には、大規模化・多事業化した法人もあります。このような法人においては「理事長の考え」「運営方針」「コンプライアンス」「運営責任」を職員と共有することが大切になってきます。
・個別ケアが進み、利用者の生活の向上に力を発揮してきた社会福祉法人ですが、利用者ニーズに応えるための負担は高くなっており、記録を残すための間接業務も増えています。必要な人材を揃え、リスク管理をすることが求められています。
・都市部では、入所希望者が多くいても、職員を確保できずに、思うように収入を確保できないという状況が見受けられます。
・地方では、入所希望者が定員を割ってしまう地域もでてきおり、思うように収入を確保できないという状況が見受けられます。
→このような問題が起きていないかどうかを把握するためにも社会福祉法人における会計情報の重要性が高まってきています。
社会福祉法人の財務諸表等開示システムとは?
今後、すべての社会福祉法人が、財務諸表等開示システムに決算情報を入力することで「法人間比較」「同業種比較」が容易になる予定です。
また、社会福祉法人の決算書がアナリストの調査研究対象となる予定です。
各法人には、誤った決算書を公開し、財務状況に関して誤解を与えることがないようにすることが求められます。
会計や経理に不安がある場合は、専門家を利用するようにしましょう。
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