一取引二仕訳について

みなさんこんにちは!
公認会計士・税理士の高須賀です。
本日は社会福祉法人会計特有の「一取引二仕訳」というテーマです。

1.一取引二仕訳とは

一取引二仕訳とは、1つの取引に対して2つの仕訳をすることを言います。
1つの取引に対して以下の①と②の仕訳を登録するのが一取引二仕訳になります。
①資金収支計算書に関する仕訳
②事業活動計算書に関する仕訳
事業活動計算書とは、一般の企業会計における損益計算書のことです。
社会福祉法人特有の計算書類は資金収支計算書となります。
社会福祉法人では損益計算書だけではなく、資金収支計算書も作成する必要があるため「一取引二仕訳」が必要となるわけです。

2.会計ソフトが自動生成

実務においては、社会福祉法人専用の会計ソフトを用います。
社会福祉法人専用の会計ソフトであれば、②事業活動計算書に関する仕訳を登録すれば、①資金収支計算書に関する仕訳も同時に作成してくれます。

3.用いる勘定科目

用いる勘定科目は以下の通りです。
①資金収支計算書では、資金収支計算書勘定科目を用いて仕訳を行います。
②事業活動計算書では、事業活動計算書勘定科目、貸借対照表勘定科目、就労支援事業勘定科目、授産事業勘定科目を用いて仕訳を行います。

4.例:現金で車両を取得

イメージしてもらうために仕訳例を確認していきましょう。
現金で車両を取得した場合の仕訳は以下の通りです。

①資金収支計算書に関する仕訳
(借方)建物取得支出 (貸方)支払資金

②事業活動計算に関する仕訳
(借方)建物 (貸方)現金

以上のように一つの取引に対して2つ仕訳を行います。

本日の内容は以上となります。
社会福祉法人会計は本日説明した「一取引二仕訳」が特殊です。
しっかりとマスターして正確な資金収支計算書を作成できるようになりましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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